最近ちょっと覚えた音楽のことメモースケールからダイアトニックまでー
こんにちは、山室です。
恥ずかしながら、私は音程がなんでメジャースケール(ドレミファソラシド)基準になってるのか前まではよく分かっていませんでした。なんならムカつくなとさえ思っていました。
なぜかって言うと、ピアノは白鍵を続けて弾けばCのメジャースケールになる(=目印がある)けどギターはそういうのがないので、いちいち場所を覚えなきゃならないことになるからです。
なんかずるいなって感じしませんか。ちょっとむかつきますよね。
もっと言うと、m3とかP5とかM7とかっていう音名も
「なんでオクターブの中には12個音があるのに8個にしようとするんだ?」
と思ってました。
あれはルートの音、2番目の音(マイナーとメジャー)、3番目の音(マイナーとメジャー)、4番目の音、5番目の音(♭と#がある)、6番目の音、7番目の音(マイナーとメジャー)、オクターブ(8番目の音)っていう分け方なんですけど、そんな風に分けられたところで
「ギターの指板の上では分からないんだから1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12とかでいいんじゃないの?」
と思っていました。
ただ、色々調べているうちにそうしてしまうとめちゃくちゃ分かりにくくなることが分かったのでその話を書いて行こうかと思います。
私と同じレベルかそれ以下の人の参考にはなるかも知れないですけどそれ以上の人にはなんの価値もないと思います。
めちゃくちゃ長いので興味がある人はじっくり読んでみてください。
もしかしたらピンと来てないかもしれないので一応書いておきますが、私が言っている12個の音っていうのはこういうことです。
1から12個音があって、オクターブになるってイメージです。
指板で数える上ではこっちの方が便利なんじゃないの?って本気で思ってました。
数字で書くとどうなるかって話
とりあえずKey=Cで色んな書き方を比較してみましょう。
まずはピアノから。
ドレミファソラシド。ドイツ音名とかイタリア音名とかありますけど、そいつらのことです。
数字だけを書く。見えづらいし覚えづらい。
習いに行ったピアノの先生が「ホラ!1、3、5、6、8、10、12よ!!なんで出来ないの!」とか言う人だったら速攻でやめます。
音名とか言うやつ。距離と機能が分かるようになっています。
M(メジャー)の音を弾けばメジャースケールになります。(mを弾けばマイナースケールになるって訳ではないです)
なんにせよピアノでCメジャースケールを弾こうとするときは白鍵弾けばいいので簡単そうですわ。
続いてギターの場合。これを指板だと思ってください。これが指板です。
より細かく言うと5弦の3フレットから15フレットまでの指板です。
ドレミファソラシドを弾きたいときはここを押さえればいいってことです。
数字だけを書いた状態。
ドレミファソラシド。あたまおかしなるて。
習いに行ったギターの先生が「ホラ!1、3、5、6、8、10、12!!なんで出来ないんだ!」とか言い出したら逃げ出してその足でラーメン食べて帰ります。
音名表記。
ドレミファソラシド。
2番目の音と3番目の音と4番目の音と5番目の音と6番目の音と7番目の音なんだな、ってことは分かりますが、まだそんなに分かりやすいような気はしてこないですね。
数字だけの表記よりはましかなって程度。
ただ、ギターの場合、この並びさえ覚えてしまえばどれだけ転調しても同じスケールが弾けるという強みがあります。
ピアノで転調するとどうなるのか見てみましょう。
これがKey=Cです。
例えばKey=C#でメジャースケールの構成音が白鍵とするとこうなります。
さっきと形が違う。
他の転調した例も書いてみます。
Key=F#
Key=A
こんなん全部覚えるとか頭おかしなりますよ。
ピアノが弾ける人はこれを指が覚えていて、考えなくても弾けるってことなのかと思うと、若干気持ち悪いとさえ思ってしまいます。悪口ではありません。畏怖の念です。
なんでこんなことになるのかと言うと原因は二つあって、まず一つ目は「メジャースケールってやつは全音全音半音全音全音全音半音っていう規則で音が並んでいる」っていうことと、それに対して「ピアノの鍵盤は均等に並んでいない」ってことが原因っぽいです。
一つ目の理由の方は、詳しくは知らないですけど、人間の聴覚とか、音響とか、周波数とか、うんたらかんたらが絡んできそうなので、どうしようもないんだと思います。
なんか気持ちいい音の並びを分析してみたらこういう並びだったっていう話なんだと思います。
二つ目の方も、ピアノの成り立ちとかから考える必要があるのかも知れないのでパスしますが、きっと元々ピアノはドレミファソラシドとその間の音を奏でる道具として作られたけど、他のスケールを弾こうとするとめちゃくちゃ不便だった、って感じなんじゃないかと思います。違ったらごめんなさい。
これを何とかしようとしたのがクロマチック配列とか言われる、アコーディオンとかに採用されてるキーボード配列です。全ての音が均等に並んでいる(半音ずつで並んでいる)ので転調しても同じポジションで弾けるということらしいです。同じ理由でルートが違っても同じ種類のコードであれば同じ手の形で弾けます。(これはギターも同じです。なぜなら半音ずつフレットがならんでいるから。)
「クロマチックキーボード」とか「クロマチック鍵盤」とか「ムトウ音楽メソッド」とかで調べるとどんなもんか見れると思います。
手軽な方法としては、アコーディオンシミュレーターみたいなアプリを入れると触ってみることが出来ます。
話が脱線しましたが、ギターの場合、転調するとどうなるか見てみましょう。
5弦3フレットから15フレットまでだと思ってください。
これはCをルートとした時のメジャースケール。
例えばDをルートにしたい場合
終わり。
5弦の5フレットから同じ間隔で弾けばDがルートのメジャースケールが弾けます。
どれだけ転調してもこれで済みます。つよい。
どれだけ転調しても同じという点については(分かりにくいという点を除けば)数字だけで表記するやり方でも同じなんですよね。(12進数の列が並んでるみたいなイメージ)
同じではあるんですが、数字だけの表記だと、ある音がコードやメロディーの中でどんな機能をしてるのかが分からないんですよね。
音名で書くと音の役割が分かるって話
コードで見てみましょう。
C=1と考えて、3フレットまで持ってきました。一番左の列は開放弦の音です。5弦の3フレットを押さえるとC(=1)が出ます。
1がCなので5はEで10はAで3はDで8はGで12はBです。もう訳わからん。
これでCメジャーだと思います。訳わからんね。
同じものを音名で書いてみます。
どれがなんの音か分かりやすくなったと思います。2弦と5弦がルートで1弦と4弦がM3度、3弦がP5度の音を出してます。
RとM3とP5が鳴っているからCメジャーなんだ、というのが分かりやすいです。
Rを半音下げるとM7になるので2弦を開放するとCM7になりますね。こういう情報も分かりやすくなるような気がします。
あと1~4弦で構成音を網羅してるので5、6弦は弾かなくてもいいですね。
ついでに言うと指の数に余裕があれば6弦の3フレットを押さえてもいいし、開放弦を鳴らしちゃっても音の響きは変わらないことが分かります。
(もっと指の数に余裕があるなら1弦の5フレットを押さえてもP5なので同じコードです。)
ということでここまでで、「音程が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12だとピアノでもギターでも演奏上便利じゃない」というより「M3とかの音名を覚えると演奏上めっちゃ便利だ」ってことが分かったと思います。私は便利だと思いました。
とりあえず覚えればいいやつ
さらに指板を広げてみます。
RとRの間には11個音があって、ルートから数えると13個目の音でオクターブになります。
つまり12フレット目が開放弦のオクターブになるということです。
ということで12フレットまでのギターを用意しました。一番左の列が開放弦で一番右の列が12フレットです。
レギュラーチューニングです。あたまおかしくなりそう。
頭おかしくなりそうだけどちゃんと12フレットで全部の弦がオクターブになってます。
つまり12フレット以降はこれと同じ音が並んでるはずなので、とりあえずこの並びを覚えればいいはず。あたまおかしなるて。
そこでさっきの音名とか言うやつを当てはめてみましょう。
多分よく使うキーを中心に覚えるのが良いんだろうと思いますが、とりあえずKey=Cで見て見ましょう。
こんな感じになります。まだあたまおかしなりそう。
あたまおかしなりそうですけど、これも全部覚える必要ないっぽいんですよね。
とりあえずはメジャースケールの構成音を覚えればいいっぽいので、ちょっと消します。
こんな感じになります。あたまなんとかなりそう。
文字や数字が書いてあるところはCメジャースケールの構成音なので、ピアノの白鍵と同じです。空欄は黒鍵だと考えればいいです。この順番に弾けばどのRから始めてもドレミファソラシドが弾けます。
Rをずらせば色んなキーのメジャースケールが弾けます。
メジャースケールの構成音を覚えればいいっぽい理由は二つほどあります。
まず一つ目は、「メジャースケールを覚えればトトロとか森のくまさんとかそこらへんの簡単なメロディーが弾ける(=簡単な曲なら弾ける)から」です。
音楽でいうメジャーって「明るい」って意味で使うらしいですけど、日本語では「有名な」って方が広く使われてますよね。メジャースケールが分かれば有名な曲はなんとなく弾けそうな気がします。
そして二つ目は、「メジャースケールを覚えればダイアトニックコードとやらが覚えられるから」です。
ダイアトニックコードって何かって言うと、私もちゃんと理解できた訳ではないんですけど、「メジャースケールの構成音から作られたコードの集まり」ってことらしいです。メジャースケールから作られているということはメジャースケールから外れた音が入ってこないので、メジャースケールで弾いたメロディと大抵の場合しっくりくる、ということらしいです。
言い替えると、「メジャースケールを覚えるとメジャースケールから作られたコードの集まりが覚えられるからメジャースケールのメロディに合わせて伴奏が弾ける」ということになります。
ダイアトニックコードの話
出てきてしまったのでダイアトニックコードについても書いておきます。
既に書いたように、ダイアトニックコードというのは「メジャースケールの構成音から作られたコードの集まり」のことです。
Cで言えばドレミファソラシドで構成されるコードの集まりということになります。
ただし、ドレミファソラシドから適当に取り出してコードを作ればいいという訳ではありません。
「一音飛ばして重ねる」という説明がされることが多いっぽいんですが、文字だけだと分かりにくいですよね。私は分かりませんでした。
メジャースケールの構成音はR、M2、M3、P4、P5、M6、M7です。
これを一音ずつ飛ばして重ねるので、
まずはR、M3、P5、M7
次にM2、P4、M6、R
次にM3、P5、M7、M2
次にP4、M6、R、M3
次にP5、M7、M2、P4
次にM6、R、M3、M5
次にM7、M2、P4、M6
と七つのコードが出来ます。こいつらがダイアトニックコードです。
それぞれⅠM7、Ⅱm7、Ⅲm7、ⅣM7、Ⅴ7、Ⅵm7、Ⅶm7-5というコードになります。
は?って感じですよね。
五線譜で説明してるページもありましたけど私には「は?」って感じでした。
アホなので。
こんがらがると思うのでダイアトニックの前にまず基本のコードの構成音を確認しましょう。
基本のコードの話
まず、三和音から。
三和音は三つの音から成る和音で、種類はメジャーとマイナーの二種類と伝え聞いています。
メジャーはR、M3、P5。C(シーメジャー)の場合はC、E、Gです。
マイナーはR、m3、P5。Cm(シーマイナー)の場合はC、D#、Gです。
続いて四和音。
三和音にもう一音加えると四和音になりますね。ここでは7度の音を考えます。
Cの三和音にM7を足すとCM7になりますね。構成音はR、M3、P5、M7でC、E、G、Bです。
Cにm7を加えるとC7ですね。構成音はR、M3、P5、m7でC、E、G、A#です。
CmにM7を加えるとCmM7になりますね。構成音はR、m3、P5、M7でC、D#、G、Bです。
Cmにm7を足すとCm7になります。構成音はR、m3、P5、m7でC、D#、G、A#です。
ついでに、Cm7のP5が半音下がるとCm7-5になります。
ということでC、Cm、CM7、C7、CmM7、Cm7、Cm7-5の構成音を確認しました。
表にしてみました。
CM7の列に薄くm3、♭5、m7と書いてみました。
3rdの音にはm3とM3の二つの選択肢がある中からCM7はM3を採用しているっていうイメージです。先ほど出てきた「マイナーの方の3度」とか「メジャーの方の3度」ってやつです。
5度、7度についても他のコードについても同じイメージでいいんだと思います。
3rdの音にはm3とM3があって、5thには♭5とP5があって、7thにはm7とM7があってどれを選ぶかでコードが変わるっていう感じです。
こうして見るとM7を使うコードは名前にもM7が入って、m7を使うコードには7だけ入っているというのも見えてきやすい気がします。
CM7とC7はCの三和音にそれぞれM7と(m)7を足しています。
CmM7とCm7も名前はややこしいけど、CmにM7を足すか(m)7を足すかというだけの違いだというのがよく見えます。
Cm7のP5を♭させるからCm7-5(Cマイナーセブンスフラットファイブ)というのもそのままの名前なんだなって感じしますよね?(圧)
ダイアトニックコードの作り方
コードの基本も分かったところで改めてダイアトニックコードの作り方を見てみましょう。
長~いメジャースケールに登場してもらいました。
後ろにまだまだずら~っと続いてるようなイメージです。
イメージし辛い人はマステでも持ってきて自分で作ってみてください。
まず、Rの下に一音飛ばしたM3以降をちょん切って持ってきます。
まだまだ長~いメジャースケールが続いてると思ってください。
次にM3の下にP5以降をちょん切ってくっつけます。
同様にP5の下にM7以降を持ってきます。
これで完成です。
見えずらいと思うのでカットします。
この一つ一つの塊がコードになっています。
R、M2、M3、P4、P5、M6、M7の音をそれぞれⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅶの音と言うようです。
Key=Cとしたとき、ⅠがC、ⅡがD、ⅢがE、ⅣがF、ⅤがG、ⅥがA、ⅦがBです。
それぞれの音がルートの七つのコードが出来ました。これがダイアトニックコードです。
さっき確認した基本のコードと形が一緒になってますよね。
ⅠとⅣはⅠM7、ⅣM7の形になってます。つまりCM7とFM7です。
ⅡとⅢとⅥはそれぞれⅡm7、Ⅲm7、Ⅵm7の形。つまりDm7とEm7とAm7です。
ⅤはⅤ7の形。つまりG7。
ⅦはⅦm7-5の形です。Bm7-5。
これが分かればⅠM7、Ⅱm7、Ⅲm7、ⅣM7、Ⅴ7、Ⅵm7、Ⅶm7-5を暗記しようとしなくて済みそうな気がします。
Ⅱm7の構成音はM2、P4、M6、Rなので、M2から見るとP4はm3になるということになります。(意味不明)
確認してみましょう。
M2にRを合わせるとP4がm3、M6がP5、Rがm7になっています。
よってM2、P4、M6、Rの組み合わせはⅡm7、ということになります。
他のコードも同じになるはずです。
スケールって定規って意味ですけど、本当に定規なんだなって感じがしますね。
これが上手に使えると色んな事が出来そうな気がします。
私はまだ上手に使えないので気がするだけですが。
まとめ
コードの基本見たいなページを見ると大体最後に「自分でも色んなコードを作ってみましょう!」みたいな締めがあるんですけど、ダイアトニックコードは「並べてみたらこうなった」とか「こうなるように最初から出来てた」みたいな不思議な自然の法則みたいな感じがしていいですね。
しかもこれが弾ければなんとなく曲が弾けるなんてお得な感じがします。
繰り返しになりますが、ダイアトニックコードはメジャースケールの構成音から作ったコードなので下の図から音を拾えば全部のコードが弾けるはずです。
なのでこれを覚えてしまえばとりあえずCのメジャーのダイアトニックコードが弾けて、それをずらせば色んなキーに対応できそうな気がしてきますよね。
ということでスケールからダイアトニックまででした。