おにいさんの話
こんばんは、山室です。
ちょっとだけMOTHERの話がしたかったので、書きます。
ネタバレを含む可能性があるので、今後プレイする予定がある人は注意して読んでください。
あと記憶を頼りに書いている部分があるので内容が正確でない恐れがあります。ご了承ください。
まずMOTHERってどういうゲームかというと、ファミリーコンピューターで1989年に発売されたいわゆるロールプレイングゲームで、主人公を操作して、仲間を集めてレベルを上げて戦うっていう今ではよくあるタイプのゲームです。
ちなみにドラゴンクエストの発売が1986年らしいのでドラクエの三年後の発売になります。
ストーリーとしては、ある日突然現れたUFOが怪電波を飛ばしてみんなの頭をおかしくしてしまったので、主人公がUFOをボコしに行くというのが話の大筋です。
ある日突然とは言いましたが、実際は数十年前に一度UFOが表れており、その時UFOさらわれて頭おかしくされたのが主人公のおじいちゃん夫婦だった、という奇妙な因縁があり、これが物語にいい具合に絡んできて面白いんですが、詳しいことは実際にプレイして確かめてください。
ちなみにMOTHERの主人公というと「ネス」を思い浮かべる人もいるかと思いますが、実はネスはMOTHER2の主人公で、MOTHERの主人公は「ニンテンくん」だそうです。
という感じでものすごくざっくりどういうゲームなのかを説明してみたのですが、このゲームのどこが面白いかというと、やはり「怪電波でおかしくなったみんな」が敵として登場するところだと思うんですよね。
マザーにはいわゆる「モンスター」みたいなものは基本的に出て来なくて、一部宇宙人(有名なスターマンなど)が出てくるのを除いて、カラスとか蛇とかの野生動物や、ブラブラ団を名乗るあたおか集団など、「身の回りの人や物」が敵として登場します。
そんな中でひと際異彩を放っているのが、私の大好きなキャラクターである「おにいさん」です。
おにいさんは元々ヒッピーのおにいさんという設定らしいので、そもそもまあまあやばいんですが、元々やばいおにいさんが電波にやられてもっとやばくなって襲い掛かってくるという「最悪」な展開に見舞われることになります。
しかもおにいさんが登場するのは主人公が自分の家から冒険に出て次の街に着くあたりなのですが、そこまでの道中では主にカラスとか蛇といった小動物がエンカウントするのでプレイしているこっちの心境としては
「あ~、そういう感じの敵なんだ~・・・」
みたいな感じになっています。
そんな感じで歩いている中、突然めちゃくちゃかっこいい音楽と共に表示されるメッセージが、
「おにいさんがおそいかかった!」
普通に怖い。
普通にぶん殴ってくるし、それまでのカラスや蛇とは比べ物にならないくらい強い。
それまでとは打って変わって「急に人」という衝撃。
こっちは小学生なのに髭はやしたお兄さんにボコボコにされるという恐怖。
無論、序盤の敵なので物語を進めてレベルを上げるとクソザコ敵にはなるのですが、最後まで「おにいさんにボコされる恐怖」を忘れることはありませんでした。
(物語の終盤になるとニンテンくんのオフェンスは鬼のように高くなるので、おにいさんと戦うと、おにいさんを一方的に、集団で、素手で、ワンパンで、オーバーキルすることが出来るようになります。)
なお、ゲーム中に登場する敵はみな「電波で正気を失った状態」なので、倒したときに表示されるメッセージは「おにいさんはわれにかえった!」です。
イカれたおにいさんをボコボコにして正気を取り戻させる絵面もめちゃくちゃ怖い。
おにいさんの登場によって世界の狂気度が急に鮮明になったと私は感じました。おにいさんのせいでMOTHERの世界にハマってしまったと言っても過言ではありません。
おにいさんの他にも個性的なキャラクターや独特な世界観が魅力のゲームですし、MOTHERのシステムがポケモンやUNDERTALEに影響を与えているという話もありますので、未プレイの方はぜひ一度触ってみてほしいです。
音楽も楽しいので、ゲームやサントラで聴いてみてください。