tab譜の話
tab譜の話書きます。
tabはtablatureっていう言葉の略らしいです。
定義としては「楽器固有の奏法を文字や数字で表示するもの」らしいので、三味線や琵琶や琴の楽譜もタブ譜になるっぽいです。
以前書いたコードダイアグラムが「コードを鳴らすために押さえる場所を図(ダイアグラム)で表したもの」だったのに対してタブ譜は「奏法を文字や数字で表したもの」という違いがあることをまずは抑えておきましょう。
つまりコードダイアグラムは「押さえる場所しか表示しない」のに対してタブ譜は「押さえる場所以外も表示する」ということになります。ここではコードダイアグラムやコードネームだけが書かれた楽譜のことを「コード譜」と呼ぶことにします。
ギターのタブ譜の場合は指板上の押さえる場所が数字で表示され、スライド奏法やプリング奏法などの奏法が文字で表されます。ギターの各種奏法については調べてみてください。
また、タブ譜に限らず「楽譜」は曲のタイムラインを表しているので、タブ譜上の数字や楽譜上の音符の位置はその音を発する(ギターの場合は弦を弾く、ピアノの場合は鍵を叩く)タイミングを示しています。
「楽譜」と「実際の演奏」の関係は「発注書」と「実際に生産された製品」の関係に似ていて、よく比喩に使われます。発注書の指示が詳しければ実際に生産される製品も希望のものに近くなる可能性は高くなりますが、まったく同じ製品は一つとして存在しないはずです。(哲学的な意味ではなく)
楽譜が表している情報は抽象的で、未実現で、不確定ですが、読み方のルールに従って正しく読めば誰が呼んでも同じ曲が(頭の中で)再生されるはずです。
一方実際の演奏は具体的で、実現していて、確定していますが、どんなに楽譜通り正確に演奏しても完全に同じ演奏は出来ないはずです。(聞こえ方まで含めるとなおさら)
コード譜だけだと、「そのコードをどの押さえ方で弾くか」とか「どんなストロークで弾くか」といった縛りがないのでどう弾けばいい感じなのかが分かりにくくなります。
コード譜だけでそんなかっこよく弾けんのかいっていう動画を持ってきました。
エモ
記事の最初にタブ譜付の動画を載せましたが、タブ譜にはどのタイミングで、どこを押さえて、どう演奏するか、といった情報が書かれているので、それを再現出来れば(ほぼ)同じ演奏ができるはずです。
ただ、タブ譜ばかりに頼って練習していると、どこを押さえればどの音が鳴るかが身に付かず、「タブ譜の通り弾けばなんとなく弾けた気になる」という現象が起きてしまい、応用が利かなくなってしまうので、自分で意識して何の音が鳴っているかを気にしながら練習するか、下の動画のような音譜付きのタブ譜を探して使うなどの工夫をした方がいいらしいです。
最後にギターでよくやる奏法を羅列しておきます。詳しいやり方は調べてみてください。
・スライド(弦を押さえたまま指を移動させる)
・プリング(押さえた指を離すときに弦を弾く)
・ハンマリング(ピッキングしないで指先で弦を叩いて音を出す)
・タッピング(ハンマリングを右手でやる)
・ブラッシング(ミュートした状態でストロークする)
・チョーキング
・ハーモニクス